我々アマチュアが打ちっぱなしで練習しているとき、
「あ、これは何かいいかもしれない」
「ここを意識してみたら、ボールがよくつかまって力強い打球になったぞ」
などのように、いわゆる「開眼したぞ!」というような状態になることってよくあると思う。
特に苦手なクラブや、調子が悪くなってきたクラブをなんとかしたいと思っているようなときは、雑誌を見たりYouTubeを見たり、あるいはゴルフネットワークのレッスン番組みたり、様々な情報から今の自分の問題をどうやったら解決できるだろうと自分なりに調べて、そして練習場でそれ実践してみて「うまくいかない」だの「これでよくなってきた」だのと一喜一憂するわけ。
で、うまくいくようになったと思った翌週の練習では、
「うーん、この前よかったのに、なんで今日はダメなんだ?」
と、好調がいつまでも続かずに、また別の方法に目が向いたりして試行錯誤をくりかえすのだ。
まあアマチュアなんだからそんなものだろうと、よくあることとしてアマチュアであればこそ仕方ないよねと思うんだけれども、もしプロでこのような状態だとさすがにどうなのかと思わざるを得ないよね。
石川遼が今まさにこんな状態なんじゃないかと思うのだ。
シーズンはじめにスイング改造をしているということで、トップの位置からややシャフトを寝かせてインから体の近くを通して手首が浮かないようにインパクトへ、というような形でずっと練習している姿が映し出されていた。
これってプロコーチの三觜喜一プロの教えるスイングと同じだなあと思ってた。
三觜喜一MITSUHASHI TV
最初の頃の試合ではそのスイング改造もうまくいっているように見えたものの、最近ではドライバーが曲がりまくって、ここ数年と変わらないように見える状況に後戻りでもしてしまったのではないかというくらいにも見え、今週の「~全英への道~ミズノオープン」は予選落ちとなっている。
で、本人のコメントも、前日順位が低くてスコアも震わなかったのが、翌日調子がよく順位が上がったりすると、「見えてきました」って言うんだけど、それが最終日まで安定して保たないんだよね。
そもそもそうしたコメントって最初に書いた我々アマチュアが「開眼したかも」っていうのと変わりないじゃない。
一番気になるのが参戦しているツアーの中で毎日毎日工夫してというか、スイングのテストをしているように見えて、試合に勝つためというよりも、トレーニングの場として試合を使っているようにも感じてしまうのが、そもそもプロ選手としてどうなんだろうと。
スポンサーだって勝って欲しいから応援しているわけでしょ。ドライバーがダメならスプーンを使えばいいし、勝つために今はどうするんだというマネジメントも必要だと思うんだけど、それをやっているようには見えないよね。
契約もあるから仕方ないのかもしれないけど、クラブをあまり変えてみようともしないし。松山英樹なんてドライバーは(フェアウェイウッドもだけど)メーカーを越えて色々と使っているよね。スリクソンとの契約がどうなっているのか、結構テーラーメイドも使うよね。それってやっぱりプロとしては勝って賞金を稼ぐことが第一義だからなわけでしょう?
それといつまでも自己流のスイング改造もプロとしてはどうなんだろうね。やっぱり専属プロコーチを付けた方がスイングを客観視できていいと思うんだけどね。それについて本人は自覚しているのか、インタビューでも「自分で練習するのが好き」と言っていて、でも「いろんな人には話をしたり聞いたりしてる」とも。
石川遼が語る コーチの必要性とネットでの批判的なコメントについて
だけどそれって我々アマチュアが練習場で受けるワンポイントレッスンみたいなものでしょ。
うーん、頑張っているのはわかるし、応援したい気持ちがあるからなおさらなんだけど、やっていることに結果が伴ってこない状態が何年も続いているから見ている方は歯がゆくて仕方がないんだよね。
そんなファンが離れていってしまうかもしれないということをもっと自覚してくれたらなと思うんだよね。なにせ選手会長でもあるんだし。やっぱり石川遼の優勝争いを見たいじゃない。
そろそろ変わり時なんじゃないかな。